前回までは、自身の体験談に基づいた東莞まとめレポート的なものをお送りしましたが、
今度はニュースを通じて、東莞を考えてみようと思いました。
まずは、この記事。2013年5月の記事なので、タイムリー性は無いかもしれませんが、
簡単に東莞についての現状が紹介されております。
「性の都」広東省東莞市に潜入、性産業の実態をレポート―英メディア
2013年5月2日、英BBC中国語サイトはデイリー・テレグラフ紙の記者、トム・フィリップス氏の広東省東莞市レポートを掲載した。
東莞市は「性の都」と称され、「地獄の沙汰も金次第」を地で行く場所だ。香港メディアはかつて、信じられない驚愕のデータを伝えている。東莞市の約1割の人口の地方出身者が何らかの形で性産業に従事しており、その数は50~80万人。売春婦の数は30万人を超えるという。
売春婦たちはここでは「技工(職人)」と呼ばれ、主にマッサージ店や美容院、サウナ、ホテル、キャバレーなどで働いている。警察の一斉捜査で摘発されたばかりの風俗店の女性オーナーは「いつもなら150元(約2400円)で女の子2人用意できるんだけど」と話す。
売春婦の多くが東莞市の各工場で働いていた地方出身者だ。同郷の人間や友人の紹介でこの道に入るケースが少なくない。働いていた工場が倒産して給料が支払われず売春に手を染める女性や、マカオのカジノで作った借金を返すために夫や家族に隠れて売春する女性も。
東莞市政府は同市のマイナスイメージを払しょくするため、テレビで大々的にキャンペーンを展開するなど必死だ。警察も随時売春組織の摘発を行っている。しかし、政府や警察が取り締まりに躍起になっても、巨大な性産業は地下に潜るだけだ。数十万人もの性産業従事者が依然として存在していることは、同市の「公然の秘密」になっている。
というものです。まず始めに思ったことなのですが、この手にギャギャア騒ぐのは外国人で、
背景にはアムネスティーではないけれども、人権やら女性やらといった欧米的価値観
から見たものであろう、誠に余計なお世話と言わざる追えないニュースだということ。(笑
中国人にしてみれば、東莞どころか、中国のどこの都市に行ったって大なり小なり、
それも中華4000年の歴史で売春が営まれているんだから、「何を今さら?」と不思議がるだろう。
中国の良い所って、我が道を行く、ではないけれども、欧米主義的なところから外れた
独自路線を突き進むのが良い所で、綺麗事ばかりお膳立てをした欧米主義的なところに
追従しないところだと思ってます。確かに人権はアレだし、解決に向けて欲しいと心から
願うけれども、価値観や状況が違う中で、その国の商売をギャアギャア騒がないで欲しいところ。
こういう記事が出ちゃうと、またアムネスティやら欧米の何チャラ団体がやれ人権だの、
女性の差別だの騒ぎ始める。北京の中央政府も多少は考慮せざる追えなくなって、
圧力やら、自粛などを表向きにはやらねばならなくなる。笑
これは、そこで働く等の本人らにしても大迷惑なわけで、金(外貨収入)が入らない→消費に
金が回らない→出身地の農村にも金がゆかない→金が無いからモノも買えない、
教育もできない→貧困ループ→政府に不満がゆく・・・。
とまぁ、沿岸部のこうした商売が、沿岸部から内陸への富の再分配機能として無視できない
存在であろうから、こうした経済を止め、真面目に取り締まることは、中国に大打撃といって
良いほどのインパクトがあるのではないかと考えます。
これじゃあ、中国からしてみれば欧米に対して、
「それは内政干渉だから、余計な御世話だ。他人のアラさがしは止めてくれ。」
という気持ちも分からなくはない。
と言っても、それが北京なり、地方政府に理解されているからこそ、現状ありきなんでしょうが。
そもそも、人件費が安いといった理由で労働集約型産業を構成し、
それを沿岸部なり珠江デルタに大規模に展開して、粗利を稼いでいるのは、
台湾系や香港系、そして日本系企業だけではなく、欧米系企業も同じでしょうが。
安い人件費でコキ使って、安い製品を世界中にばら撒いて、中国政府とともに膨大な利益
を得てきた背景で、そこで働く女の子が安月給よりも、高給取れる夜のサービスに・・・となるのは
僕は当たり前ではないかなと感じる。そういう現状があるんだから、そこの夜の部分だけを攻める
のであれば、欧米系企業が率先して工場労働者の賃金を大幅に引き上げるべき。
工場労働者の女の子の賃金を、日当500元なり800元なりできますか。
という話し。それも出来ないのに、文句ばかり言わないでほしいところ。
別に、このニュースは文句やら人権問題やらを述べているのではなく、東莞の現状をレポート
しているだけですが、これを見た欧米の何チャラ団体がこういう事を言うのではないかな、
と思って感じたことを書いてみたまでです^^;;
つまりは、あんまり余計な記事を書いて刺激しないで欲しいなぁ・・・
という、夜遊び天国を潰されないでほしいという、要望でもあります。笑
ニュースにあることは概ね事実と思いますが、売春婦が30万人いるとか、
150元で女の子2人いるとか、本当かよー、と思います^^;;
それなら一つのサウナに1000人くらい女の子居てもいいんじゃないかーとか思ったり。
そして、ニュースの中で共感したところは、
「東莞の工場で働いていた地方出身者・・・給料不払い、マカオで借金・・・。」
なんかの記述には、かなりリアリティーがあり、納得できます。
私の好きな本の一つに、
「現代中国女工哀史」
という本があります。これは広東省の工場で働く女性の物語を書いたノンフィクション本です。
この本では、地方から出てきて、東莞や深圳の工場で働くも、仕事が超絶ブラックだとか、
給料払われないとか、辞めたいけど辞められないとか、それが嫌だから工場から抜けだしたとか、
中には夜の世界へ・・・。といって極めて有りがちな女の子らの現状を書いているものです。
売春の話はほとんどありませんが、地方での女の子が工場嫌で、給料も払われないから、
それだったら給料が良い夜の世界へ、と行くのはまぁ、当たり前と言って良いでしょう。
ああ、広東省で働く地方出身の女の子はこういう事なのか・・・。
夜だけではなく、昼間街中で見かける女の子を見ては、それぞれの子に当たり前なのですが、
バックグラウンドが存在し、考えなり、思想があり、様々な思いを抱えつつも、今を一生懸命
東莞という街で働いているのか、といったことをし女の子を見ながらしみじみ思うわけです。
サウナの女の子もマックの女の子も一人の人。
彼女らのバックグラウンドを少しでも理解すると、その地に行くこと、遊ぶことがより楽しくなる。
最後に、
「マイナスイメージを払しょくするため、テレビで大々的にキャンペーンを展開するなど必死」
とありますが、調べてみると記事が出来てました。
「性の都」の汚名返上なるか、都市のイメージフィルムを公開―広東省東莞市
2013年2月27日、中国有数の工業都市・広東省東莞市は「性の都」「血汗工場」などの別名を持つ。こうしたマイナスイメージを払しょくするため、東莞市政府はイメージフィルムを作成。国内の大都市や映画館で大々的に放送し、同市のイメージアップを目指している。羊城晩報が伝えた。 「性の都」として知られる東莞市は、「妻を愛しているなら東莞市に行くな」と言われるほど性産業の盛んな都市だ。清華大学都市ブランド研究室の範紅(ファン・ホン)教授は、「東莞市のマイナスイメージが外界との交流を阻んでいる。また、外界から見た東莞市のイメージは一面的で偏ったものだ」と指摘している。 産業転換の大きな流れのなかにある東莞市は、都市のイメージアップを強く求めている。昨年9月、東莞市政府新聞弁公室はマイクロブログ・微博に同市のイメージショートフィルムを発表。この動画はわずか1日で3000回以上シェアされ、アクセス数も3万件を超えた。さらに今年2月4日から同24日まで、東莞市のイメージCMを武漢-広州高速鉄道沿線の広州南駅、長沙南駅、武漢駅や北京西駅に設置されている大型LEDスクリーンで放映。北京や広州の映画館50カ所379スクリーンでも上映された。 東莞市のイメージフィルムは人文編と産業編に分かれ、それぞれ1分間の長さ。人文編では同市を訪れた観光客の姿を通して東莞市の歴史や伝統文化、暮らしや娯楽などを紹介。産業編では韓国のサムスン東莞や東莞唯美など、地元の有名企業6社のトップの生活を描きながら、設備や交通網が整った東莞市に進出する企業のメリットなどを強調している。(翻訳・編集/本郷)
次回もニュースについて少しまとめてみます。
<続く>
性や夜遊びが「文化的で、社交的で、華やかな場所。」って理想的ですね^^
返信削除本当 余計な茶々入れて また摘発なんて止めてくれよと 願うばかりです^^