2016/01/20

広州から珠海、そして天国マカオへの旅路。<その5>

<つづき>


2015年7月某日14時:中国広東省広州市・広州南駅


15時にマカオでエロ香港人、T君との待ち合わせを控え、
広州南駅から広珠城際軌道(新幹線)にてマカオを目指す計画を立てるも、
切符売り場窓口では長蛇の列に並んだ挙句、


「没有。(切符無い)」


との冷たく響き渡る言葉を確かに聞きとったまりりんとドラえもん君一行。



「まりりんさん、どうします・・・?」


「うん、少なくとも15時マカオは間に合わない。
T君には間に合わない、いつになるか分からないと連絡を入れるけど、
彼もマカオではfree wifiエリア以外ケータイ繋がらないから通じるかどうか・・・。」


「マカオで会えるか心配ですが、我々も動きようないですよね。
僕は全く疎いですから、どうするかも思いつきません・・・。」


ドラえもん君の大陸経験は無いに等しく、今まで上海に一回、深圳に一回、
そして今回の三回目で言葉は出来なく、はっきり言って全く役に立たない。


かといってまりりんも経験豊富かと言われれば全くそんな事は無いし、
ましてや普通話が不自由とあっては、危ない橋は渡れない。


「そう、そういえば向こうにバス乗り場あったよね。
長距離も出てるみたいだから、とりあえずそこに行こう。
珠海行きがあればそれに乗るし、無ければ珠海までの途中地区、中山行きに乗ろう。」


素直に珠海行きのバスがあればそれで良し、無ければ中山まで乗って、
そこから珠海行きのバスに乗り継ぐなり、新幹線に乗り継ぐ事を考えた。


というか、それしか案はあるまい。


けど、バスチケット売り場に行くと我々にはまた高い壁が立ちはばかっていた・・・。


「まりりんさん、ここも長蛇の列ですよ・・・。どの窓口も前に50人くらい居ますけど。」


「とりあえず並ぶしかない・・・。」


「前のボードに珠海行きって、出てますね!
でも次のバスは17時って書いてありますよ・・・。」


「うそ・・・、あっ、ほんとだ・・・。でもとりあえず窓口で聞いてみよう。」


そんな絶望的なやり取りをしていた時だった。


「あなた、日本人?!どうした?ドコへイク??」


前に居た20歳くらいの少年だろうか。
片言の日本語を交え、話しかけてきてくれた。


「あっ・・・えっと、珠海まで、、、マカオに行きたい。」


まりりん、少年に言葉を返すも少年はあまり日本語を理解していない様子。


すぐにまりりんは広東語に切り替えると、少年はあっさり理解してくれた。


「マカオ!珠海ですね!!それじゃあ、バスはしばらく無いよ。」


「うーん、そうだよねぇ・・・。じゃあ、あなたならこういう時、どうする?」


「私なら、外に居る白タクと交渉するね、珠海までって!」


・・・白タク。


中国ではこの白タクという手に頼らざる負えない場面が多々ある。
伝家の宝刀というべき最後の手段だが、はっきり言って最も避けたい手段でもある。
白タクで怖い目にあったことも無くは無い(結局は大丈夫だったが)。
→深圳湾口岸から東莞へ。夜の深圳湾口岸の恐怖。


公共交通機関に不備がある中国は、まさに痒い所に手が届く白タクが発展している。


「まりりんさん、でも白タクなんて怖いですよ、僕。」


ドラえもん君はかなりビビるが、彼がビビるのも無理は無い。


「白タクに乗るなら命が無いと思え」


中国語のスローガンが広州南駅の至るところにあり、
中国語が分からなくてもその漢字から意味は読み取れる。


「俺もできれば白タクは避けたい。けど、新幹線は乗れない。バスも数時間先。
とりあえず白タクと交渉だけでもする価値はある、というかそれしか無い。
夜の白タクは避けたいけど、昼間だし、男二人ならまぁ大丈夫と思いたいけど。」


ドラえもん君も同意してくれたけど、彼の顔はかなり渋っていた。
中山行きのバスもあるが、正直先行き不確定な中山行きのバスより白タクを選びたい。


「白タク、俺が交渉してあげるよ!!


たまたまバスチケット売り場の列前に居た少年だが、
非常に明るく、白タクの交渉まで引き受けてくれるという。


「けど、君たちは一言も話しちゃダメだよ。外国人ってバレたら足元見られるから!
もし何か言われたら、華僑って答えて。華僑で今大陸に帰ってきているところ、と。」


非常に頼もしい少年に出会え、本当に恵まれた!


少年はこれから広東省の清遠まで帰るという。
彼の乗るバス便は豊富でチケット売り切れという切羽詰まった状況ではなく余裕の様子。


「じゃあ、宜しくお願いします!!」


まりりんとドラえもんは最後の希望、
清遠少年とともに駅前にたむろする大勢の白タクへ飛び込みます。


「社長!どこ行く?珠海?中山?俺のタクシー乗ってけよ!」


怖いオジサンが多い中、清遠少年はいかにも優しそうなオジサンのところで交渉を始める。
中国人でもやはり怖そうな人は避け、なるべく優しそうな人と交渉するという意識があるよう。


「ねぇ、僕の華僑の友達なんだけど、
これから珠海に行くんだ。タクシーはいくら??」


「170元だな、二人?」


「ああ、二人。一人170元なら、二人で300元にしてくれよ。
もちろん高速代も全て込みだからね。」


「うん、まぁいいだろう・・・。じゃあすぐ出発だ。その二人を連れて車に来てくれ。」


交渉は直ぐにまとまりました。


新幹線だと80元/人だから300元は高いに決まってるけど、
とは言え無理な額ではないし、他に手段も無い。


もちろん、この白タクに命を預ける他選択肢は無い。


「ありがとう!!これで無事にマカオに行けそうだよ。
あっ、これ日本のお菓子だから良かったら食べてね!!」


予め買っておいたkittyちゃんのDARSが役に立つとは。


「これHello Kittyだね!僕の妹が大好きなんだ。
それに日本のお菓子は大好きだ、ありがとう!ではマカオまで無事にね!」


たった数十分の間でしたが、清遠少年にはお世話になりました。
突発的な出会いですが、彼とは短いながらも日本のアニメについて、
日本が好きだという等々話せたので良かったです。
(彼も私が普通話ではなく、広東語を話す奇妙な日本人と興味を持ってくれた。)


さて、ここからが正念場、白タクに無事に珠海まで乗せてもらえるか・・・。


「まりりんさん、大丈夫ですかね?本当に・・・。」


ドラえもん君は白タクに乗る直前はまりりんに話しかけてきたが、
いよいよ白タクに乗ると何も話さず、ただただ俯いてしまった。


14時30分:広州市・広州南駅


白タクは運転手一人、まりりんとドラえもん君、
助手席には同い年くらいのおねーちゃんが同乗するではないか。


様子を伺っているとおねーちゃんは
スーツケースをトランクに入れており白タクの運ちゃんに、


「どのくらいで珠海着く?」


なんて会話をしている。
どうも我々と同じ、新幹線に乗れない同志のようだ。


「こんにちは!珠海まで宜しくお願いします。
珠海まではどのくらいかかりますか?」


まりりんも一生懸命運ちゃんに広東語で話しかけ、
広東語が少し出来る華僑という設定で運ちゃんから”華僑認定”を受けようと必死です。


「じゃあ、出発するぞ。珠海までは1時間30分はかからない。ずっと高速だよ。」


白タク運ちゃんは広東語でそうまりりんに返すと、
広州南駅を後にし、高速道路を南に爆走するのであった・・・。


広州南を出た時は大雨で、その中を150キロ近くで爆走するので
事故的な問題から本当に命が危ないと思いましたが、順徳を過ぎ中山に入る前には
すっかり天気も上がり、非常に良い天気、まさに華南の夏という雰囲気に。


天気が回復した中、150キロの爆走も怖い、というより早く珠海に着いてくれ、と思います。


「どうぞ、これ珠海の名物でイカを干したやつなの。」


助手席に座る女子からまさにサキイカの差し入れを貰うと自然と会話になります。


彼女は広州から珠海の実家に帰るところだそうです。


彼女も新幹線に乗れず、こうして白タクを選択したそうだ。


「危ない??いやぁ、確かに危ない白タクもあるけど多くは大丈夫だよ。
白タクは早いし、混雑も無いし、新幹線が無い時は便利で良いよ。」


白タク常連という彼女の言葉を聞くと、まりりんもようやく安心できるように。
まりりんが分からないほど早口広東語で運ちゃんと女の子が話しているのを聞くと、
またそれも安心します。言葉の分からないドラえもん君は依然、死んだふりですが・・・笑


やがて中山を過ぎ、高速道路の距離案内板も珠海まで30キロ、20キロ・・・
あっという間に珠海までの残り距離が減っていくほどに爆走し、白タクは一路珠海へ向かいます。


遠くに珠海のビル街が見えた時、ようやく本当の安心になります。


「さて、そろそろ珠海だ。珠海の拱北口岸でいいかな?」


「はい、これからマカオに行くので拱北口岸でお願いします。」


「はいよ。あと二人で300元ね。」


「300元です。ありがとうございます!」


彼女も150元を渡していたので、相場なようです。


高速道路を下り、珠海中心部である拱北口岸が見えると白タクの旅も終点です。


「ドラえもん君、拱北口岸だよ。着いたよ!!」


「ええっ、本当ですかー、それは良かった!!」


死んだふりのドラえもん君も息を吹き返したように元気になります。
死んだふり、というか疲れて寝てただけですが、白タクは本当に怖かったそう。


「まりりんさん、無事に珠海・拱北口岸に着いて良かったですね。
途中で下ろされるか、奥地に連れてかれて臓器でも摘出されるかと思いましたよ。」


誘拐も強制下車も臓器摘出も広東省では良くある事件ので、
そのくらいの警戒は間違いではないね・・・。


ただまりりんは最初からほぼ安心していました。
理由としては・・・。


・優しそうな白タクおじさんであった。
・同乗者に女の子が居た。
・広東語が共通言語だった。


どれも安心要素ですが、やはりここ広東では、広東語を話すかどうかが重要な気がします。
というのも普通話しか通じない=地元広東人ではない=悪いことをする可能性がある。
というまりりんの方程式があるからです。地元の広東人は基本的に悪い事しないと思ってます。


悪さをするのは広東省に流れ込む、湖南省や四川省の他省出身の貧乏な人たちだ・・・!
広東人から良く聞く差別的な言葉で、良くも悪くもすっかり洗脳されてしまいましたが、
あながち間違いではないと思っているまりりんです。


16時:珠海・拱北口岸


さて、拱北口岸からマカオへ入ります!!


既に時刻は16時・・・。予定時刻より1時間遅れ、T君からの返信は無し。
それでも待ち合わせのセナド広場へ向かわなくてはいけません。


無事に会えるのだろうか、そしたT君とサウナへ辿りつけるのだろうか。
一難去ってまた一難、今回の旅はなかなかハードです。

<つづく>


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4 件のコメント :

  1. 今回はおもしろい。続き早く

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    1. ありがとうございます。遅くなるかもしれませんが少しずつアップしてゆきます!!

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  2. 今回もおもしろい。上海編も楽しみ

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    返信
    1. ありがとうございます!!マカオ編はもう少しで終わりそうです。笑

      上海編も期待してください!!

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