珠海・マカオの拱北口岸での珍事件。

ニュースを見てたら見つけました。
たびたび話題にさせていただいているマカオ・珠海にある拱北口岸です。
まずは、ニュース本文を。

珠海拱北口岸にマカオ通勤者狙う暴力通行料取り立て屋出現 2013年12月11日

 先月来、広東省珠海市からマカオへ行くために通る珠海拱北口岸(イミグレーション)に、不法に通路を占拠して通行人から通行料を徴収する場所取り屋が現れた。場所取り屋は出入境検査口へ行く人を邪魔し、金を払わなければ通行させず、強行突破しようとすると、罵声を浴びせたり殴りかかったりと極めて悪質だった。珠海市拱北口岸公安分局は今月3日、不法に道路を塞ぎ通行料を取り立てていた41人を逮捕した。羊城晩報が伝えている。
 珠海拱北口岸は中国一の陸路のイミグレーションで、一日平均25万人が出入境し、最高で32万6000人が通行したことがある。現在、12万人いるマカオの労働者のうち、約9万人は珠海に住み、毎日珠海拱北口岸を通ってマカオへ通勤しているという。
 11月下旬ころから、毎朝5時ころの拱北口岸出関道は場所取り屋でいっぱいで、通る人から通行料を取り立てている、という市民からの通報が相次ぐようになった。通行料は1回5元とか10元、月決めにしている者もいるという。通行料を払うまで道をふさぎ、通らせないという。
 マカオの会社に遅刻しないためには、出境業務開始の7時半前には並んでおきい、というマカオ通勤者は5時ころから珠海拱北口岸広場に到着し始める。しかしすでに場所取り屋が道をふさいでいるので、仕方なく通行料を払っているという。またあくまでも無視して強行突破しようとすると、罵声を浴びせたり、殴るなどの暴力をふるうこともあるという。
 記者がある朝、夜が明けぬうちに密かに現場を見に行くと、すでに珠海拱北口岸の各通路30メートルあまりの地面に、新聞紙やビニールシートが隙間なく敷かれていた。不用意に足を踏み入れる者がいれば追い出され、勝手に居座ろうとした者は数人に囲まれて殴られていた。
 ほとんどのマカオ通勤者は、仕方なく金を払って列に並ぶが、情報筋によると、企業が自社の社員のために1本の通路を占拠しているケースもあるという。
珠海拱北口岸公安分局巡警大隊は5日間連続で、私服警官がおとり捜査をして場所取り屋と親しく話をしたり、隠しカメラで写真を撮ったりして、情報収集と場所取り屋の全容を掌握した。
 3日午前5時50分、珠海拱北口岸公安分局聯合多部門は20名余りの警察官を出動させ現場を制圧し、6時05分、第2陣の警官隊が出動して現場で14人を取り押さえ、逃げた27人も全員確保し、計41人を逮捕した。
現場に居合わせた市民からは大きな拍手と歓声が上がったという。B級映画みたいだ。(aoyun)


どんな状況だったか、写真が無いのが非常に残念ですが、かなり悪質だったよう。


道を塞ぐって、田舎の一本道を塞ぐ田舎ギャングじゃあるまいし、よく考えたものです。
未だに中国の田舎ではギャングというか、山賊じみたことをやっているようですが^^


あくまで妄想なんですが、どっかの田舎の村から集団で珠海へ来たものの、
珠海で思うように金を稼げなくて、簡単に稼げる方法・・・と考えた手段、ってところでしょうか。


そうなると、都市と地方で格差が年々激しくなっているので、
今になって第二国境の復活というか、意味も考えなくてはならないと思います。


(第二国境とは、珠海や深圳は数年前まで、市中心部のいわゆる特区内に入るためには、
中国人は許可が必要でした。建前上は社会主義を掲げる一方で資本主義の実験場という
位置付けで、資本主義に中国公民が染まらないように、また特区内の治安維持・人間管理
の為に存在したものです。中国国内に国境が存在したのです。今でも建物は残っています。)


また公安の一部である出入境管理局の前でこういう事を堂々と出来ることが凄い。
イミグレの係員もイミグレに出勤するんだから、実態は把握していただろうに・・・。
まぁ発生から1か月もかからずに事件が解決したとすれば、優秀なのかな。


それよりも驚いたのは2点ありまして、
一つ目はマカオへの通勤者が5時ごろからイミグレに並び始めることです。
イミグレが混むとは言え、あんなところで2時間半も居るのはかなり苦痛だと思うんですが、
イミグレを超えるって大変なんですね。2時間半一体何をしているんでしょうか。


2つ目は珠海に住んでマカオに通勤する人が居るということ。
ちょっと言葉がおかしいんですが、上の通り、珠海からマカオに通勤する人は大勢いる。


そうではなく疑問なのは、マカオで就業するのに、マカオ籍ではなくて珠海籍でもいいってこと??
それとも、マカオ籍の人が珠海に住んでマカオに通勤するということなのかな??


この記事によると、マカオに出勤するのに、イミグレが混むから5時から並ぶと。
ただマカオ籍であれば、IDカードですぐに通過できるので、そんなに混まないと思うんだけど、
いや、混むのかな・・・でも、有人に比べるとあっという間だろうしなぁ。
少なくとも朝5時から並ぶほどIDイミグレが混むとは思えないんだけど、混むのかなぁ。


珠海籍の人が、有人イミグレを通る時に混雑するから朝5時から並ぶってのは理解できる。
ただ、ビザの関係でそんなことあってありえるのかな?!って話です。 以下に追記有り。


例えば香港と深圳であれば、香港籍で深圳に住んで香港に通勤する人はいくらでも居るけど、
深圳籍で香港に通勤して、香港の会社で働くのって、ビザの関係でダメじゃないかなぁ。
中国籍の場合、香港で働く場合のビザ取得はかなり難しいです。

と思ったことからふと湧いた疑問です。


→Twitterにおいて、@tanisaangさんからマカオのビザについてお教え頂きました!
ありがとうございます。
また、「珠海戸籍の人が即澳門で働けるわけではないようですので、
この点は誤解なきようお願い申し上げます。」
「私もかつて澳門で働いたことのある中国の友人に聞いた話です。」ということです。


当たり前と言えば、当たり前なんですが、香港とマカオの対大陸政策が異なるようですね。


香港は中国籍の方に対して労働ビザがかなり厳しい(専門職等のみ。)一方で、
マカオは中国籍の方に関しても労働ビザ(割と単純労働もかなぁ。)を認めているようですね。


マカオは好景気で人不足という点、香港に比べ、大陸に対して緩やかな点が挙げられます。
といっても、マカオの就労ビザを取得できるのは珠海市戸籍なり、広東省戸籍の人に限られる
のではないかと思います。マカオの景気が悪くなった場合、真っ先に切られるのでしょうか・・・。


何にしてもこの人らが、珠海のイミグレの朝5時から並んで、毎日クロスボーダーしている人
ということですね。有人イミグレ毎日通るなんて、いくら査証ページあっても足りなそうだ^^;;



それにしても、もし公安に売り上げを少しでも上納していればすれば、
大陸ではこういう行為も許されるんでしょうか。
今回の検挙が、そんなこととは関係なく、市民の正義の為だとすれば、
大陸公安も少しはまともな仕事をするのだと感じました。
(中国公安は悪の象徴というモノクロなイメージなので^^;;


ちなみに興味を持った方は、
→国境面白観察記!マカオ⇔珠海の拱北口岸国境抜け方マニュアル。
もどうぞ!

2 件のコメント :

  1. まりりんさん

    私もマカオからジュハイに抜けるイミグレで、朝から並んだ事があります。
    朝の5時半ぐらいからゲートのオープン待ちをしているBBAが段ボールを引いて座り込んでました。
    そこに近づいて並ぼうとすると何を勘違いしているのか偉そうに権利を主張し始め、自分たちの仲間しか並ばせないというような仕切りをしていました。
    ゲートオープンと同時にBBA達は、開き始めたゲートのわずかな隙間に潜り込み、一目散にイミグレに向かって駆け出していきました。

    いずれにしても、中国人の民度を計り知る事が出来る場面ですので、一見の価値はあると思います。
    もちろん、何時間も待たなくてはいけないので、つらいですけどね(笑)

    返信削除
  2. スパンスパン王子様

    私もスパンスパン王子様と同様の場面を経験しました。
    (→リンクの国境面白観察記!マカオ⇔珠海の拱北口岸国境抜け方マニュアル。
    に写真ありますので、お読みいただければ幸いです。)

    私が見た時はそれほど変な奴がいる感じはなかったのですが、
    殺伐とした雰囲気には違いありませんでした。笑


    あのゲートオープンの瞬間に物凄い勢いでダッシュする感じ、
    なんでしょうかねぇ^^ ご指摘の通り、ババアほどそういうのが多い気がします。

    いずれにしても、遅かれ早かれ24時間化しなくてはならない時が来るでしょう
    から、こういう姿もそのうち過去のものになるのかもしれませんね。

    返信削除

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